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(二月法話) 節分

今年は二月二日が節分で、例年より一日早い日程です。節分は「季節を分ける」という意味です。わが国では春夏秋冬の四季があり、その四季にはそれぞれの趣がありました。しかし、近年は温暖化が進み、年々四季の区別がなくなりつつあり残念なことです。

 春の節分に全国の寺院で行われている節分会は、季節の変わり目であり、また、年の節目に当たる立春の前日に一年間の無事を祈る法要です。この日には炒(い)った豆で鬼を追い払う行事などが行われています。

 中国・漢代では、都の北東に位置する太山(泰山たいざん)が神の住む霊山であり、死者が赴(おもむ)く山であると考えられていました。仏教が中国へ一世紀頃に伝わると、地獄は「太山」と漢訳されましたので、北東の方角が鬼の出入りす

る門、すなわち鬼門とされたのです。その北東は十二支の丑寅の方向に当たりますので、鬼の姿は、丑(牛)の角を持ち、寅(虎)の褌(ふんどし)をした姿と考えられました。

 鬼の起源は、漢字「隠(いん)」(呉音はオン)の転訛(てんか)だといわれます。隠れたもの、目に見えないもの、幽冥界にあるものの意味です。

 弘法大師は、「それ仏法は遥かに存在するものでなく、自身の心の中に存在するものである。」と説いています。だから、昔の人びとは鬼を「人間の悪い心」と考えましたので、鬼は自分自身の心の中に存在するものなのです。

 この世から「鬼」をなくし、明るい住み良い社会を築くためには常に私たちの心を正しく持つことが大切なのです。